猫好きにも!西加奈子さんの「きりこについて」を読んだ感想

西さんはとても優しい人なんだと思う

先日「ご本、出しときますね?」を読んだ感想を書きました

テレビ番組を本として書き起こしたものなのですが、ある回のゲストに西さんが出ていたようなんです

言葉選びが素敵な方のようなのですが、「そういえば名の知れた作家さんなのに、読んだことないかも」。そう思い、手に取ったのがこの「きりこについて」です

ということであらすじから

両親や親戚の容姿の悪いところを一つずつもらって生まれてきた、きりこ

誰がどう見てもひどい「ぶす」な女の子なのですが、両親からは「かわいいかわいい」で育てられたため、自分が「ぶす」であることに気付かず、幸せに育っていきます…ある出来事が起こるまでは

この本を読み終わったとき、私は「ありのままの自分でいいんだ!」と思えました

ただ、この「ありのままで」という言葉は、取り違えると、とても危険(注:私はアナ雪が好きですし、決して否定するつもりでこの表現を使うわけではありません)

うれしいこと、辛いこと、楽しいこと、哀しいこと

色々な経験をし、そういった過程があって、結果「自分はこれでいいんだ」と自己肯定できるようになるのはとても、いやこの世で最も幸せなことかもしれません

けれども、その過程を体験も理解せず、「ありのままで」の言葉だけを表面的に理解し、

「私は何の努力をしなくてもいい!わがままは当然言ってもいい!お風呂が嫌いだから入らず、臭くて周囲に不快な思いをさせてもいい!職場で楽しくおしゃべりしてるだけで、働かなくてもいい!ごみをポイ捨てしてもいいし、レジの割り込みをしてもいい!だって私は私が生きているだけで素晴らしいんだから!どんな私でも、みんなちゃんと私を受け止めてよね?」

と、なる可能性もあるんです。ちょっと極端過ぎる例ですが

つまりは傲慢。相手に受け入れることばかり求め、自分が受け入れられる努力をしないのは、「ありのままでいい」とは違います

でも、この「きりこについて」はその「過程」がちゃんと書かれています。だから読み終わった後に、正しい自己肯定感が得られます(たぶん数日後には、また「どうせ私なんて…」となるのだろうけど 笑)

自分に「好きなこと」をしてあげられるのは、自分だけ。そして、それは自分を「大切にしている」ということ

そうやって、自分の好きなことをすることで(もちろん最低限のモラルは守った上で)、自分を大切にし、「これでいいんだ!」と思えるようになるんですね

あと、メッセージの素晴らしさもさることながら、ストーリーも面白い!

まるで余談であるかのようにユーモラスに書かれていたことが、実は伏線になっていて、最後に一気に回収して、大団円なところも読後感が良い理由の一つ

「見た目の良さって何?」
「私らしさって?」

そう悩む、特に女性におすすめな一冊です

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ちなみに写真が猫なのは、この話の中で猫の果す役割が大きいから。猫好きにもたまらないですよ~

明日はちゃんと「ちゃーこについて」書きます




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